■「韓国本部にメスを入れない限り何も解決しない」

元2世信者の冠木結心さん:
「母が信じたもの、やりなさいと言われたものを受け入れるのが親孝行だと思っていた。家族の空気を読んで私だけは良い子でいようと」

冠木さんは信者の母親に従い高校生で信者になり、韓国で2度、合同結婚式に参加。いずれも離婚しました。その半生をブログに書き始めたところ話題となり、11月「カルトの花嫁」として書籍化されました。

「カルトの花嫁」冠木結心著(合同出版):
「夫の暴力は日増しに激しくなり、夫の寝顔を見ながらこのまま死んでくれないだろうか」

1人目の夫から壮絶なDVを受け、2人目の夫は酒におぼれクレジットカードを勝手に使い込み、冠木さんは自己破産。その後、トイレもないプレハブ小屋での貧困生活の実情が赤裸々に綴られています。

そして、自身の境遇を次のように悔やんでいます。

「カルトの花嫁」冠木結心著(合同出版):
「2世信者は世間を渡り歩く知恵、世の中を理解する能力を身につけずに大人になる。よく言えば純粋、悪く言えば幼稚」

元2世信者の冠木結心さん:
「日本人には知られていない、今更日本に戻って働けるの、帰りたいという人がいるが、どう救えるのか」

韓国の統一教会幹部と結婚し3年半、韓国で生活した元信者の川上さんは、信者拡大を図り、1990年代に合同結婚式を頻発して以降、韓国には帰国を望みながらSOSが出せない日本人女性信者が増えたと指摘します。

日本脱カルト協会 川上靖惠理事:
「1992年以降(の合同結婚式で)冠木さんのような方が増えてしまった。冠木さんは特殊ではない」

旧統一教会問題は韓国本部にメスを入れない限り何も解決しないとして、元信者は日韓両政府のトップが協力して取り組むべき国際問題、外交問題だと訴えています。

日本脱カルト協会 川上靖惠理事:
「韓国の幹部は、日本の信者をATM位にしか思っていない。日本が韓国に尽くすことによって使命を果たす教義が根本にある」
旧統一教会の元信者Aさん:
「この根深い問題は韓国も知らんぷりしていていいのか」
元2世信者の冠木結心さん:
「献金などの指示が韓国から来ている。日本の幹部がたて突けるかと言うと、たて突けない。それがつぶれない限り続く」