あの製品はひっつき虫がヒントに!
ひっつき虫はマジックテープ(面ファスナー)の発明のヒントになったと言われています。1940年代、スイスの技術者がひっつき虫のトゲを観察したことをきっかけに、無数の「カギ(フック)」と布の「輪(ループ)」が組み合わさる構造に発想を得てマジックテープが開発されました。

こうした、生物が持っている仕組みからヒントを得て新しい技術や製品をつくることを「バイオミメティクス(生物模倣技術)」言い、マジックテープはその最も有名な成功例の一つです。ひっつき虫のように普段は気にもかけず、服にくっつけばやっかいなだけの存在でも、少し観察してみると思いもよらぬ面白い発見が待っていることもあるのです。
ひっつき虫が増えてくるのはこれからの季節。あなたも知らず知らずのうちに彼らの繁殖の手伝いをしているかもしれません。