若い世代がチャレンジできる町に

大沼ほのかさん:
「去年よりもサイズでいうとだいぶ小さくなった。それでも味が結構のっていて、雨が少ない分、甘みがぼけにくいということもあるみたいで味はおいしい」

摘み取ったモモは、重さを量ったり色付きを確認したりして振り分けていきます。

大沼ほのかさん:
「スイーツ協会の出荷規格に合わせて、どの事業者が何キロ必要かというのが(農家に)割り振られているのでそれに合わせて分配している」

傷があるものや不揃いなものも加工すれば利用できるため農家の収入安定にも繋がります。南三陸町内では、8月からスイーツピクニックが始まりました。参加する各店舗でモモを使ったスイーツが並びます。歌津地区にある海藻を使った料理を提供するカフェ「SEASON(しーずん)」この店もイベントに参加していて大沼さんが収穫したモモが使われていました。店を訪れた大沼さんもいよいよモモのスイーツと対面です。

大沼ほのかさん:
「うんうん、おいしい!カスタードクリームに合う!飲める!」

スイーツを作る事業者側も今回の企画を通じて商品に興味をもつ人が増え、手ごたえを感じています。

SEASONcafe&shop 阿部将己オーナー:
「このモモのスイーツを食べにきたとかそれで予約できませんかという問い合わせを多数もらっていて、本当にこのイベント企画をやってよかった」

町内の多くの人たちの後押しを受け新たな一歩を踏み出した大沼さん。そんな自分の背中を見てこの町で挑戦する人がもっと増えてほしいと考えています。

大沼ほのかさん:
「いずれこの南三陸町に来てくれる若い世代、自分よりも下の世代がチャレンジしやすいような町であってほしい。そんな町の雰囲気にできるように何か出来ることがあればやっていきたい」

果物という地域の産物が息づく南三陸町。人が集い活気あふれる街を目指す彼女の挑戦は始まったばかりです。

大沼ほのかさん:
「南三陸町は海の町というイメージがあると思うが、実は里のほうにもこんなおいしい果物がなるんだと知ってもらえれば嬉しい」

モモを使ったスイーツの提供は8月31日で終了しましたが、次はブドウを使ったスイーツの販売が始まります。大沼さんのブドウも活用され期間は9月13日から28日までとなっています。南三陸町では、町内の農家が決めた出荷基準を満たすピオーネなどの大粒品種を「しおかぜ葡萄」というブランドで販売しています。