ホヤ漁師の苦悩とは
ホヤ漁師 斎藤寿さん:
「今の現状では将来的に不安がありますよね。息子にも思い切ってホヤ漁師やってみてはとは言えませんね。後継者にどうやってホヤの養殖継がせるっていうのが一番の問題。
年々暑くなってるのは体でわかるが、それを待ってるだけでなくて、環境に合わせて沖に出したり、ホヤとホヤの間隔を離して潮の流れが良くなるようにとか、工夫しないと。それくらいの気持ちを入れてホヤを作ってます」

これまで通りの方法ではなく工夫が必要と語る斎藤さん。三陸の名産を守るための試行錯誤が続いています。

斎藤さんが所属するホヤ部会では、高水温の影響を最小限に留めようと、これまでよりも早く収穫を行う傾向にあります。このため、収穫したときのホヤのサイズはやや小さくなることもありますが、口に入れると潮の香りが広がる三陸の名産ホヤの味そのものだということです。斎藤さんは、県内でホヤが取れないということではなく、厳しい環境下でもホヤを生産できる漁場があることを知ってもらい、今までどおり、宮城のホヤを楽しんでほしいと言っていました。