防災意識を高めてほしいという思いが込められています。東日本大震災で亡くなった女の子が生前に描いた絵が自動販売機にラッピングされて、11日、宮城県東松島市の運送会社に設置されました。
自動販売機が設置されたのは、東松島市の運送会社「奥洲物産運輸」です。

自販機には、震災で亡くなった石巻市の幼稚園児、佐藤愛梨ちゃんが生前に描いた絵がラッピングされています。大好きだったハートや虹がたくさん描かれていて、母の美香さんによりますと、亡くなる前の年の夏、海の生き物を描くコンテストに応募した作品だということです。

愛梨ちゃんは震災当時6歳で、幼稚園の送迎バスに乗車中、津波とその後の火災の犠牲になりました。

愛梨ちゃんの母 佐藤美香さん:
「平和やみんなが幸せになることを幼いながらに考えて描いたと思う。防災の大切さ何かあった時に避難をしなければならないことを思ってほしい」

自販機の設置は母の美香さんらが取り組む防災プロジェクトに運送会社の社長が賛同したのがきっかけです。
奥洲物産運輸 菅井武英社長:
「一人ひとりが飲み物を購入することによって愛梨ちゃんやお母さんの思いが広がっていけば」

自販機の売り上げの5%は、母の美香さんらの防災プロジェクトの活動費に充てられます。また、7月16日には、同じ自販機が、仙台白百合女子大学にも設置されます。