岡本さんがここを訪れた目的はこの名簿です。名簿には、シベリアの地で亡くなった4万人近くの名前が記されています。

<岡本忠さん(79)>
「ありました」
「オカモト…」
<平和祈念展示資料館 川口麻里絵学芸員>
「最初の1年は寒波で…」
そこにあったのは、カタカナで書かれた父の名前。岡本さんは長い時間、見入っていました。会ったことのない父ですが、どんな思いで亡くなっていったのか。いまなら想像できるといいます。

<岡本忠さん(79)>
「私が父のことを思うのと同じで、父も子どもの顔を見ていないし、早く帰って、妻や子供。母親の顔を見たかっただろうなって思うのが常だと思いますよね」










