ヤットが、大井が…「アレックスの故郷のために」

募金を呼び掛ける遠藤保仁選手(写真右)ら=4月25日、ヤマハスタジアム

「皆さんのご協力をお願いします」

4月23日に行われたJリーグルヴァン杯、ジュビロ磐田対FC東京の試合前。静岡県磐田市のヤマハスタジアム前には、遠藤保仁選手や大井健太郎選手、鈴木雄斗選手らジュビロの主力選手が顔をそろえました。

「アレックス(コシェレフ選手の愛称)の故郷のために」

ジュビロの選手会がモルドバ支援のための募金活動を始めたのです。この取り組みに多くのサポーターも協力。テントの前には長蛇の列ができ、この日だけで、100万円を超える善意が寄せられました。
募金活動は20分ほどだったがテント前には磐田サポーターの長い列ができた=ヤマハスタジアム

仲間、そしてサポーターの思いに触れたコシェレフ選手。1か月ぶりのスタメン出場となったFC東京戦、プレーで応えます。身長2メートル、持ち前のリーチの長さを生かし、好セーブを連発。チームも、試合終了間際の逆転ゴールで、グループステージ突破に望みをつなぎました。

「自分は静岡でプレーをしていますが、日本人、モルドバの隣国であるウクライナの方々は、自分に近い仲間です。感謝の気持ちでいっぱいです」。

遠く離れた母国に思いをはせ、すぐそばで寄り添ってくれるチームメートやファン・サポーターへの感謝を口にしたコシェレフ選手。この募金活動は、名古屋グランパス戦(4月28日、ヤマハスタジアム)の試合前にも行う予定で、寄せられた善意はモルドバ大使館を通じて寄付されます。