沼津市の市長選が4月17日告示され、現職・頼重さんの再選が無投票で決まりました。長年課題となっている街中のにぎわいはどうなるのか沼津市の方向性を探ります。
沼津市長選で無投票当選を決めた頼重秀一さん、53歳。県東部の「核」としての存在感を示したいと訴えました。
<頼重秀一さん>「静岡県東部地域にあって、やはり沼津なんだといわれるような、沼津を核として静岡県東部が盛り上がっていく」
沼津市長選で無投票当選となったのは、実に22年ぶりでした。この20年ほど、市民を分断していたのは沼津駅の高架事業。高架化の是非で揺れる間に中心部は衰退しました。
<沼津市民>「高架化をするのが時間がかかかって、なかなか進んでいないので、早めに実現してほしい」「いろんな商業施設がなくなったり、人もすごい減ったと思うので、もう少し活気のある街になるといいな」「沼津市の人口が他に流れてしまっている気がする」
百貨店や商業施設の撤退が続く沼津駅周辺。中心部の魅力が失われつつあります。市の調査によると、駅南口の商業施設前の人出は、2021年は1日当たりおよそ6000人で、2013年の4割にも届かず、中心市街地の活性化は、喫緊の課題です。こうした中、動き出した沼津駅の高架事業。2022年1月の新貨物ターミナル着工をきっかけに、今後、大きく進められる見通しです。市は高架化した後の街づくりを具体的に描き始めました。車ではなく「ヒト中心」の街づくりに向けた社会実験です。
<頼重秀一さん>「沼津駅周辺総合整備事業は、まだまだこれから課題山積という状況で、これらを1日も早く軌道に乗せ、確固たるものとして街づくりが進められるようしっかりと取り組まなければならない」
高架化の前進は、頼重市政1期目の評価されたポイントです。ただ、街中の再生だけではなく、人口減少対策や交流人口の低迷など課題は山積みです。
かつては20万人以上いた人口もいまでは19万人です。観光も産業である沼津市ですが、市を訪れる「交流人口」も2017年度には年間462万人を数えましたが、2020年度では半分以下に減少しています。交流人口をどう拡大し地域経済を盛り上げていくのかポイントになりそうです。