静岡県にある焼津漁港を舞台にした冷凍カツオの窃盗事件で、窃盗の罪に問われた焼津市の水産加工会社の元役員の初公判が9月24日、静岡地方裁判所で開かれ、元役員は罪状認否で起訴内容を一部否認しました。
窃盗の罪に問われているのは、焼津市の水産加工会社の元役員の男(47)です。
起訴状によりますと、元役員は2021年3月、焼津漁港の魚市場で、焼津市の運送会社の社長らと共謀して、冷凍カツオ約78トン、1244万円相当を数回に分けて盗んだ罪に問われています。
静岡地裁で開かれた初公判で元役員は起訴内容について「一部は漁協管理者の承諾を得ていたので、犯罪は成立しない」と一部否認しました。
冒頭陳述で検察側は、大口の仲買業者に「相場維持の御礼」として一部のカツオが搬出される慣例を利用して犯行に及んだと指摘しました。