台風15号による被害の拡大を防ごうと、静岡県焼津市ではドローンを使った調査を進めています。火災につながる危険がある飛散したソーラーパネルなどを、上空からの映像で見つけ出しています。

9月26日で、県内にも多くの爪痕を残した台風15号の発生から3週間。静岡県焼津市では232棟の住宅に被害が出て、屋根は現在もブルーシートで覆われています。強風による被害の拡大を防ぐため、市は空からの調査に力を入れています。

<社会部 荻野旦記者>
「焼津市では先週から、ドローンを使って、飛散物の調査をはじめています」

焼津市の大井川東地区で始まったドローン調査。撮影された通常の映像と赤外線カメラの映像を2画面で見ながら、田んぼや畑などに飛散物がないかを確認します。

9月24日までに調査対象の10分の1にあたる17ヘクタールの調査を終え、家の外壁など50以上の飛散物を発見しました。なかでも注意が必要なのがソーラーパネルです。

<焼津市防災部 山下晃課長>
「工場の上にあったソーラーパネルが飛散したという相談を受けて、断線した状態で飛んでしまっているので、最悪の場合、火災につながる可能性がある」

ソーラーパネルは断線しても太陽の光が当たると発電し、火災につながる危険があります。

静岡県焼津市の大井川東地区では、今回の台風で工場のソーラーパネル26枚が飛散しました。これまでに25枚が見つかり、残る1枚も9月25日のドローンによる調査で見つかった可能性があるということです。

<山下課長>
「(稲穂が)実りの時期になっているので、台風に続いて2次被害を防ぎたい。火災予防の観点からこの活動を行っている。地域に寄り添って、早く安全な環境を届けるために続けていきたい」

静岡県焼津市は、住宅のソーラーパネルなど飛散物の調査を引き続き進めていきたいとしています。