静岡県袋井市の中学校で自衛官を講師にした、要救助者の搬送法や防災について学ぶ授業が開かれました。災害時に地域防災の担い手として期待される中学生に、より実践的な技術が伝えられました。
陸上自衛隊の車両が走るのは中学校のグラウンド。陸上自衛隊の板妻駐屯地に所属する自衛官ら16人が講師に招かれ、袋井中学校の3年生約250人が参加しました。
生徒は3つのグループに分かれ、グラウンドでは自衛官が実際に使用する備品や車両に触れ、あらゆる現場で活動する自衛隊の備えを学びました。
<自衛官>
「いきますよ。あげる用意あげ。下げる用意さげ。がれきから運んで、布切れがあればさらに運べるから第二の手段として使ってもらえればなと思う」
室内では、生徒が要救助者の搬送を実際に体験。身近なものを活用する方法を教わりました。
<自衛官>
「この棒は何でもいいです、物干しざおでも、角材でも。がれきとかだったら、何かしらのものが出てくると思う。(担架が)ないような第一線部隊になりますと、こういった形をとらざるを得ない」
<男子生徒>
「人を自分たちの力で運ぶのもあって、2人がかりでもきついと感じたのと、物がない状況なので、自分たちで考えることが必要だと思いました」
<女子生徒>
「人がけがをしているときに生かされるから、大事だと思った。日本が少子高齢化にあるので、中学生や高校生の世代がメインとなり、力になっていくことが大切かなと思う」
東日本大震災などで活動した自衛官による講話もあり、生徒たちは災害時に地域の力となれるよう、実践的な知識を身につけていました。