竜巻の発生から間もなく3週間となる静岡県牧之原市の中学校で、地域の防災について考える授業が開かれました。学区には被害を受けた地区もあり、生徒たちは「自分事」として授業に臨みました。
<社会部 大西晴季記者>
「静岡県牧之原市細江です。きょうは朝から青空が広がっており、あちらのアパートでは、ブルーシートを剥がして、再び屋根を取り付ける工事が行われています」
国内最大級の竜巻が発生して間もなく3週間。静岡県は9月24日、被災者向けに県営住宅64戸を無償で提供すると発表しました。(駐車場代や光熱水費などは自己負担)
罹災証明書を持つ人なら誰でも入居でき、10月1日から7日まで申し込みを受け付けます。
一方、榛原中学校では、防災を学ぶ特別体験授業が開かれました。地元の消防士を講師に招き、救急法をキットを使って実践的に学んだほか、すごろくで防災グッズについて知識を深めました。
子どもたちは特別な思いで授業に臨んでいます。
<自宅が被災した中学生>
「窓とかが壊れて、隣の家のがれきが飛んできた。学んでおけば、被災した時も大丈夫だから。お母さんお父さんがやったように自分もどうにかできるようにしたい」
<榛原中学校 橋本哲教頭>
「実際に被災をしている生徒もいるから、その子たち自身もまわりの子たちも防災の意識も例年より高まっているのではと感じる。他人事ではなく自分事としてとらえながら、子どもたちもそういう意識で学習に取り組んでほしい」
授業を参観した細江地区の役員は、中学生が経験を重ねることに期待を寄せています。
<牧之原市細江区 山崎泰区長>
「中学生も被災した時には大きな力になると思う」
この特別授業は9月25日も行われ、炊き出しを体験する予定です。