静岡県伊豆市のブランド米「伊豆の恵」に新たな品種の導入を検討しようと、試食会が行われました。厳しい暑さが増す気候の変動に対応する取り組みです。
伊豆市のブランド米「伊豆の恵」は、化学肥料や農薬の使用量を通常の半分にした「特別栽培米」で、販売する品種は「コシヒカリ」と「きぬむすめ」の2種類です。しかし、このブランド米にも温暖化による影響が出ています。
<米の生産者>
Q. 近年の暑さというのは?
「いやあ、厳しいね。本当にお米はなかなか厳しいよ。粒の中が白濁っていって白くなっちゃったり」
ここ数年、暑さにより粒が白く濁る「乳白米」などが増え、収穫量にも影響が出ています。

市場ではコメ不足による高値が続いていて、全国のスーパーで9月14日までの1週間に販売された平均価格は5キロあたり税込4275円と、これまでの最高値に迫る水準です。
こうしたことから、温暖化による影響を受けにくく収穫量が安定したコメの栽培が期待されます。
そこでJAふじ伊豆などは、高温に強い新たな品種「にじのきらめき」や「歓喜の風」の導入を検討するため、食べ比べを実施。香りや粘り、甘みなどを確かめました。
<JAふじ伊豆 修善寺営農経済センター 竹村卓晃さん>
「皆さんコシヒカリを食べ慣れているんですけど、別のものを食べても変わらずにおいしいという言葉が聞けたので良かった」
「伊豆の恵」は2026年度に新たな品種で試作をして、2027年度の導入を目指しています。