台風による線状降水帯 静岡県で過去に度々、発生

2022年9月、静岡県内に甚大な被害をもたらした台風15号では、気象庁から「線状降水帯」の発生情報が発表されました。

線状降水帯とは、発達した雨雲が次々と発生し直線状に並ぶ現象です。帯状に続くため、ほぼ同じ場所に、長い時間、大雨を降らせます。
2022年9月の台風15号では、静岡市駿河区で降り始めからの雨量が416.5ミリを記録し、1時間雨量では1974年の「七夕豪雨」を超える107ミリを観測しました。静岡市内では、巴川が氾濫するなどして、4400棟以上が床上まで浸水し、甚大な被害が出ました。

雨雲は静岡県内を覆うように発生し続けました。このときは、夜と早朝の2度、線状降水帯の発生情報が出ています。

線状降水帯の発生情報が発表されるときには、すでに自治体から避難指示が出ているような危険な状況。そこから避難所に向かうことでむしろ、被害に遭ってしまうおそれもあります。
気象台などが発表する「土砂災害警戒情報」や「氾濫危険情報」、自治体が発表する「避難指示」など、警戒レベル4、または警戒レベル4相当の情報を受けたら、線状降水帯などで記録的な大雨が降る前に、危険な場所からの避難を終えておくことが重要になります。