能登半島地震で避難生活が続く被災地に向けて、水洗トイレが7日夕方、長野市を出発しました。

被災地に送られたのは、長野市でトレーラーハウスの製造・販売を行う「カンバーランド・ジャパン」が、福岡市のニシム電子工業と連携して製造を手がけている、完全自己処理型の移動式水洗トイレです。
カンバーランド・ジャパン原田英世(はらだ・ひでよ)社長:
「汚水を大きなタンクから何十層にもキレイにして、循環させてきれいな水が出てくるシステム」

フィルターで尿を分解・浄化して処理水として再利用する仕組みで、最初に水をセットすれば、それ以降は水を補充する必要がないといいます。
断水していても使用でき、電気も太陽光発電でまかなうため、災害時でも自宅と同じように水洗トイレが使えます。
カンバーランド・ジャパンは、過去にも被災地にトレーラーハウスを運んで支援活動を行ってきましたが、水洗トイレを被災地で活用するのは今回が初めてだといいます。

カンバーランド・ジャパン原田英世社長:
「ある程度の簡易トイレは手配されているが、医療関係者などから見ると衛生面が非常に心配ということで、そういう部分もこの水洗トイレなら解決出来る。普通のトイレとして使ってもらいたい」

移動式水洗トイレと、最初に必要な水約3000リットルを積んだ車は、7日夕方に長野市を出発し、8日夕方には珠洲市内に設置される予定だということです。