東日本大震災で甚大な被害があった宮城県・石巻市出身の映像作家が、震災をテーマに制作した映画が佐久市で上映されました。
映画の一場面:
「妹さんの安否を知ったのはいつですか」
「震災から2日目です」
佐久大学で1日に上映された映画。
舞台は、東日本大震災で児童と教員あわせて84人が犠牲になった大川小学校がある、宮城県石巻市の大川地区です。
監督の佐藤そのみさんも、この地区の出身です。

佐藤そのみさん:
「私は当時中学生で、そこ(大川小)にはいなかったが、2歳下の妹、小学6年だった妹が津波の犠牲になりました」
4年前、佐藤さんは大学で映画を学びながらこの作品を制作しました。
主人公は、ともに震災で妹を亡くした2人の女子中学生です。
優等生で、取材対応もこなす祐未(ゆうみ)と、ボランティアの大学生に恋心を抱き、メイクも始めたれい。
同じつらい経験をした幼なじみでありながら、祐未はれいへの嫌悪感をぬぐうことができません。
映画の一場面:
祐未:
「私好きな人も作らないし結婚もしないと思う」
「化粧とかそういうのできるほうがすごいと思う。私にはできない」
れい:
「別になんにも考えてないわけじゃないよ」

被災した人たちにもさまざまな立場や考え方などの違いがあり、それぞれの間に震災前にはなかった溝が生まれていっているように見えたと佐藤さんは振り返ります。












