長野県中野市で男女4人が殺害された事件で、容疑者の男は女性を刺した後、台車に載せて移動させていたことが新たに分かりました。
警察は男が犯行を隠そうとしたとみて動機の解明などを進めています。
■伊藤記者
「殉職した警察官を乗せた車が中野警察署に到着しました」
29日午後2時すぎ、中野警察署では同僚などおよそ60人が、殉職した玉井良樹(たまいよしき)さんに別れを告げました。
署の入り口には、殺害された4人ための献花台が設置され、市民などが犠牲者の死を悼んでいます。
事件から4日が経った現場では花を手向ける人の姿が見られました。
■松本から来た人
「日頃、警察官に感謝している。悲しい事件があるといたたまれない」
殺人の疑いで逮捕・送検された中野市の農業・青木政憲(まさのり)容疑者31歳。
捜査関係者などによりますと、5月25日、近くに住む竹内靖子さん(70)をナイフで刺した後、逃げる村上幸枝さん(66)を追いかけて刺したとみられます。
2人には複数の傷があったということです。
この事件で青木容疑者が新たに竹内さんを台車に載せて移動させていたとみられることがわかりました。
事件を隠すための行為と見られています。
しかし、青木容疑者はその後、現場に駆けつけたパトカーに見つかります。
持っていた銃で乗っていた2人の警察官に発砲し、弾は貫通しました。
警察は、猟銃を押収して調べています。
この際、殺傷能力の高い単発の「スラッグ弾」が使われていたとみられることも新たにわかりました。