聴覚に障がいのあるスポーツ選手の国際大会デフリンピックの開会式に長野市の高校生が出演しました。聞こえない人と聞こえる人がともに作り上げた舞台です。
11月15日、東京で行われたデフリンピックの開会式。クライマックスは聴覚障がいのある人とない人あわせて130人ほどが出演するダンスパフォーマンスでした。

西澤志成乃さん:「聞こえる人も聞こえない人もみんなでステージをつくる、つくりたいとみんなが思っていた」
長野市の高校3年生、西澤志成乃(にしざわ・しなの)さん。
公募されたパフォーマーのうち聴覚障がいのない部門で、161人の中から合格者の9人に選ばれました。

5歳でダンスを始め、小学校低学年のころから独学で手話を学んできましたが、聴覚に障がいのある仲間と作り上げるステージは初めてのこと。

8月から毎週末、都内で練習を重ねました。

西澤志成乃さん:「普段ダンススクールでやっているのはカウントで覚えたりとか音で覚えることが多いんですけど、それができないので、目で覚えるか呼吸を合わせる。例えば振りが早いよとかそういうのを言うのも手話でやらなきゃいけないし」
手話が禁じられた歴史を表現する場面では取り締まる役を演じました。
西澤志成乃さん:「最初はうーんという感じだったんですけど、でもそういうことも乗り越えて手話があるんだから暗い歴史も伝えなきゃと思って」
30分間のステージ。最後は色鮮やかな衣装で未来に向けた共生社会を表現しました。
ダンスを通じて多くの聴覚障がい者と接して感じたことは。
西澤志成乃さん:「私も、もしも耳が聞こえなかったとしてダンスにたどり着くか?と。普通だったらあきらめてしまうところも多いと思う。ほんとに新しい世界を見ている感じで、すごいという言葉しか出てこない」

西澤さんは26日の閉会式にも出演します。
西澤志成乃さん:「閉会式はたくさんの人が楽しめるステージをつくりたいと思っているので、皆さんも一緒に楽しむ感じで、楽な感じで見てもらえるとうれしいなと思います」

大学に進み、ダンスでも活躍したいという西澤さん。さらに。

西澤志成乃さん:「手話とダンスをかけたステージをつくっていったり、いろんなところで手話を使った活動ができたらと思っています」















