JR松本駅で列車が到着する時に流れる「まつもとぉー、まつもとぉー」のアナウンス。長年親しまれたこの「声」が、来月から変更になります。

松本市民:「聞きなじみがあったので、なくなっちゃうとなるとさみしさがある」
松本市民:「旅行に行って帰ってきたときとかに「まつもとぉ~」って聞いて、松本に帰って来たなと感じていました。それがなくなるとさみしいですね」
元松本市民:「残念ですよね。あれがとても郷愁を感じるので。東京に住んでいますが」
松本駅で40年ほど前から使われているというアナウンス。駅に降り立った人たちが聞いてきたおなじみの声です。

JR東日本長野支社によりますと、変更の理由は機器の老朽化。設備の更新を検討するなかで、音声のデータを技術的に引き継げないとわかり、リニューアルが決まりました。
多くの人の印象に残る「声の主」は、アニメや映画の吹き替えなどで活躍する声優の沢田敏子さんです。

沢田敏子さん:「松本もやっぱり今までとここだけは違った感じでお願いしますということで。空気の澄んだ感じ、やまびこみたいなイメージで。普通は『松本、松本』なんですけど、そこだけ伸ばして、『まつもとぉ~』ってこうやったんですよね」
およそ40年前、当時国鉄の全国の駅で流すアナウンスを数か月かけて録音したそうです。

沢田敏子さん:「(松本に来たことは?)いやないんですよ一度も。(変更されると聞いて?)私『消さないでぇ~』って(SNSの)Xで叫んだんですけど。必ず終わりがあるんだなと思って、ちょっと悲しいですけれども」
親しまれたアナウンスは11月16日の最終列車までで、17日からは新しい音声に変わります。

もう聞けなくなるということで、松本駅を訪れる方もいるかもしれませんが、JRでは、安全の観点から棒の先にマイクなどを付けての録音などは控えるよう呼びかけています。












