裁判では、青木被告が大学入学後に、周囲から「ぼっち」「きもい」などと言われているという妄想を抱いたこと。事件の1か月半ほど前に、凶器となったナイフをインターネットで購入し、刃を鋭利にするため研いだこと。

また、事件前日には弟に「いよいよ来るぞ」「とんでもないことになるぞ」などと犯行をほのめかすような内容のメッセージをSNSで送っていたことなどが明らかとなりました。
検察・弁護側ともに、犯行の動機には周囲から「ぼっちやきもいと悪口を言われている」との「妄想」が影響したと指摘。

検察側は、青木被告は妄想症を患っていたものの、犯行への直接的な影響はなかったとして、完全責任能力を主張。
検察官:「確定的な殺意に基づく、非常に執拗で残虐非道な態様である」
結果の重大性や犯行の残虐性などから、死刑を求めました。また、裁判で意見を述べた11人の遺族全員も死刑を求めました。
一方、弁護側は、被告は「統合失調症が再燃し悪化した状態」にあったとして、
「心神耗弱」を主張。
弁護人:「善悪を判断し、その判断に従った行動をとることは著しく困難だった」
いずれも強い妄想の影響下にあったとして、死刑の回避を求めていました。
被告人質問などでも黙秘を続けた青木被告でしたが、最後に意見を求められると、
「自分は異次元存在だ」「人を殺して死刑になるために来た」などと話しました。