JR東日本は、AIやDXなどの技術を活用して、時速320キロの高速走行で線路の異常などを調べることが出来る、新幹線専用の新しい検測車を、2029年度の運用開始を目指して開発します。
新しい検測車は、現在秋田新幹線で使われているE6系の後継車両(次期秋田新幹線)をベースに、同時並行で開発するもので、北陸、東北、上越、山形・秋田の各新幹線で運用されます。

現在の電気・軌道総合検測車East‐i(E926形)の最高速度が時速275キロなのに対し、新たな検測車は320キロで運用できるもので、現在は保守用車から人力で行っている電車線金具の検査については、カメラで撮影した映像からAIで異常を検知する「電車線金具モニタリング装置」を新たに開発して搭載するほか、複数のセンサで検測しているレールの歪みについても、床下に搭載した1つの装置にセンサ類を集約した新たな方式を取り入れます。
車両のカラーリングは、JR東日本グループの社員の応募作品の中から選ばれる予定で、デザインの監修は、次期東北新幹線E10系のデザインを手がけているtangerine社が担当します。
選定されたデザインを考えた社員とtangerine社が連携して、2026年夏ごろを目指して細かなデザインを仕上げるということで、最終的には2029年度の導入を予定しています。