ソチオリンピックで正式種目となったスキーのスロープスタイル。
世界の舞台を目指して父と二人三脚で常に新しい技に挑戦する中学生がいます。
小布施町にある屋外のジャンプトレーニング施設「小布施クエスト」。
シーズンを問わず実践的な練習ができるこの場所で、華麗なジャンプを決める少年がいます。
佐久市から通う中学2年生の三浦慧士(みうら・けいし)さん。
障害物やジャンプ台を滑りながら、アクロバティックな技を競うスロープスタイルに熱中しています。
慧士さんが競技を始めたのは小学3年生の時。
三浦慧士さん:「元々、父が(スロープスタイルを)やっていて、かっこいいなと思って始めました」
きっかけとなったのは、父親の朋樹(ともき)さんへの憧れから。
父・朋樹さん:「ケガも伴うスポーツなので、そこは結構心配もしましたけど、一緒に同じ趣味ができるのは幸せかな」
はじめは朋樹さんが技を教えていましたが、慧士さんはメキメキと上達。
小学5年生からは、県が取り組む未来のオリンピックメダリストの育成を目的とした「SWAN(スワン)プロジェクト」に参加し、今シーズンは大人と同じ部門で優勝するなど頭角を現しています。
三浦慧士さん:「コーク7という技を、去年と今年2年間使って頑張ってやって、2月にあった戸倉のジュニアの大会でその技を使って1位を取ったのが今年の成果」
とにかくスキーが大好きな慧士さん。
常に新しい技を習得しようと朋樹さんと二人三脚で技術を磨いています。
この日挑戦していたのは、縦方向に2回転、横方向に3回転する高難度の技=ダブルコーク1080(テンエイティー)。
横回転に縦方向の回転を加え、斜め軸に回転する技=3Dトリックを2回空中で行います。
重要なのは軸を倒すタイミングと角度で、これが合わないと着地が出来ないといいます。
慧士さんがこれまで挑戦してきた中でも一番難度の高い技でジャンプの動画を見返して少しずつ調整します。
4度目の挑戦で技が成功、着地もしっかりと決まりました。
三浦慧士さん:「きょう初めてダブルコークをやったんですけど、それが4発目で立ててすごく嬉しいです」
世界レベルの大会を目指すためにさらに回転数を上げるなど、バリエーションを増やしていきたいと話します。
三浦慧士さん:「ここで自信をつけた技を雪山でトライして、どんどん雪で磨きを上げていく」
来シーズンは全日本スキー選手権大会に出場予定の慧士さん。
三浦慧士さん:「全日本で入賞するのはもちろんなんですけど、もっともっと格好よくなってゲレンデで目立つ選手になりたいです」