安曇野市に紙を巧みに加工して立体的な芸術作品に仕上げるアーティストがいます。
見る人を幸せにしたいと制作に没頭する女性作家に密着しました。


木に巻き付いていまにも天に昇り出そうという「龍」。

躍動感あふれる芸術作品です。


近くに寄ってみると…。

素材は、なんと「紙」です。

黄金のウロコ、目玉から髪の毛の先まですべて紙を使って繊細に表現されています。

「くるくるくるくる、ただひたすらに丸める」

黄金の龍を作ったのは、安曇野市のペーパーアート作家、月岡佳代子(つきおか・かよこ)さんです。


月岡さんが使う手法が「ペーパークイリング」。

細長く切った紙を渦巻き状にしてパーツを作り、それらを組み合わて動植物や装飾品などをデザインするクラフト手芸です。

月岡さん:
「全部手作業で、やっぱり大きい作品になると、何千個も何千個もウロコを作ったりするので、いつまでやるんだろうって、もう本当に下手したらもうてっぺん越えて夜中の1時になってたりとか、主人に怒られたりしますけど、手が止まらなくなるんですよね」

この手法を元におよそ半年かけて制作したのが、高さ1.2メートルの黄金の龍です。

月岡さん:
「ウロコのこの向きが全然できなくって、やり直して作ったけど、やり直して作ってはやり直してといって、やっとこのカーブの動きがやっと表現できたので」

金色のウロコの下には四季をイメージしたピンク、緑、赤、水色のウロコがびっしりと敷かれていて、見る角度を変えることで龍の雰囲気がうっすらと変化します。