県南信農業試験場・金子政夫栽培部長:
「こちらにカメムシを誘因するルアーと呼ばれているものと、これにおびき寄せられたものがこちらに当たって、下に水が張ってありますけれども、こちらに落ちているチャバネアオカメムシの数を定期的に調べております」

5日に1回行われているこの調査。

まずは、かき揚げをすくうかのような手つきで、罠にはまったカメムシを回収。

そしてトレーの上で1匹ずつ数えていきます。

手際よく数えること5分…。

「232です」

捕獲数はここ10年で最多のペースとなっていて、『暖冬』と『2023年の秋にエサが豊富だったこと』が要因とみられます。

金子政夫栽培部長:
「過去も5月、6月に発生が多い場合には、果実が肥大する7月以降も量が多いということで注意が必要な状況と考えている」

気温が高い日が2、3日続くと移動が活発になり、8月ごろまで広範囲に広がるおそれがあるというカメムシ。

国はすでに全国30の都府県に、県は南信地域に注意報を出しています。

片桐邦明さん:
「それ(実が成長した段階での被害)が大量に発生してしまうと、どこかに穴を掘って(実を)埋めるとかしないと。鳥害とか野獣やなんかとか今度はほかの被害で収穫前のものに影響を与えてしまうこともあるので、早い段階で処理できるのが一番いい」

県やJAは、地域全体で定期的に農薬を使うのが効果的だとし、対策を呼びかけています。