父親の葛藤「かたき討ちさえしてやれない、情けない」

【画像】16歳で亡くなった孝和さん

喧嘩になりそうなら謝れ、そして逃げろと伝えてきた父親は、その教えが正しかったのか…、その思いは人生の最期まで抱えていたといいます。

(孝和さんの母)
「主人は言ってたんです『間違いではないけれども、もっと違う教え方があったんじゃないか』って、ずっと責めていたんですね」

「それから主人はやっぱり男だし、思いの強い人です。かたき討ちをしたいわけです。もちろんかたき討ちはしてはいけないです。分かっています。もちろんしないです。我慢をするわけです」

「だけれども、『かたき討ちえしてやれない、情けない父親だ』っていうことで、ずっと責めていたんですね。『情けない』とずっと言ってたんです。

「主人は悲しいことに、7年前亡くなりました。亡くなる前、3年間闘病生活があったんですね。最後のほうになると、意識がもうろうとなってくるわけです。そこでもやっぱり息子のことを言ってたんです」

「『情けない親だ』と。意識が薄れる中でも、そんなことを言う主人を見て思ったんです。『最後まで、私たちは死ぬまでこんな思い抱えるんや』と思ったときに、悲しくてならなかったんですね。だから私は思います。私たちのような思いは絶対してはいけないです」

事件を受けて、家族が直面した危機、そして父親が抱えていた思いについて、孝和さんの母親は話を続けます。

【第3話】へ続く
「主人は怒りのような声を上げ、うちの家は地獄のような状態になった」

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