学生服も「水平リサイクル」へ
岡山市内に本社を置くある企業も、去年11月から新たなプロジェクトをスタートさせました。学生時代に着る「あれ」の会社です。
(杉澤眞優キャスター)
「店内に置かれているのは、制服・体操服の回収ボックスです。中には使い終わった制服が入れられています」

岡山市北区に本社を置くカンコー学生服。全国で学生服・体操服を扱う会社が昨年11月からスタートさせた新たなプロジェクト。それは「制服を循環する」プロジェクトです。
(菅公学生服営業本部企画推進部 吉川淳稔部長)
「長く着用することは当然目標として作らせていただいているのですが、着なくなった、制服・体操服の行き先がゴミ箱では寂しいなと思っていますのでうまく活用できないかということが一つの課題でした」

カンコー学生服によると汚れがついた、ボタンがないなどの制服や体操服は捨てられるケースが多く、また卒業後は捨てるのがもったいない、譲る人がいないなどの理由から保管しているままの人が半数を超えていることも分かりました。
カンコー学生服では服を資源化する技術を持つ会社と協力し、「捨てられるはずの制服などを一度糸に戻し、再び同じ品質の制服・体操服を作る」という循環を生み出そうとしているのです。これにより、具体的な数値は今後算出するということですが、衣料品の原料の一部となるポリエステルに必要な、石油などの地下資源を使わずに済むといいます。
(菅公学生服営業本部企画推進部 吉川淳稔部長)
「置くことが目的ではなくて、まずはSDGsに関する学びを生徒と一緒にできる、そこがまず一つ目のステップだと思っています。ものを大切にするということを、制服・体操服を通じてご理解いただけるようになっていただきたいなと思います」
回収ボックスは現在カンコーショップ岡山と倉敷に設置されています。今後は、2026年度までに全国500校の学校への設置を目指し、来年春には、再利用した糸を使った商品を販売する予定だということです。
この「水平リサイクル」への動き、岡山県、そして全国的にも広がっていきそうです。