「今年の夏、なんか蚊が少なくない?」
そんな話が岡山市内でもちらほら聞こえます。
害虫に詳しい東洋産業の大野竜徳さんは、「ここまでは暑すぎて猛暑で蚊が夏バテしていただけで、蚊の逆襲が始まるかもしれない」と話します。
2025年の蚊の動向は?
ーこの夏、蚊は少なかったのでしょうか?
(大野さん)
「7月から8月前半にかけて、街中はじりじりと足元から熱が立ち上る“フライパン地獄”。
気象庁発表のデータによれば、7月の岡山市の平均気温は29.8℃、35℃以上の猛暑日が23日、熱帯夜(25℃以上)は17日。7月末(28〜31日)には38℃~40℃超の日も記録されました。
昼は少々の打ち水では気温が下がるどころか湿度が上がり、夜になってもアスファルトが『もう一焼きいきますか?』と言わんばかりの高温を放ち続けました」
ー酷暑で、蚊はどうなっていたのでしょう?
「蚊の幼虫・ボウフラもさすがに『こりゃおえん』とばかりに白旗状態だったはずです。一般的に温度が高いと虫は早く発育する傾向がありますが、限度があります。
暑すぎると代謝が乱れ、水中の酸素も不足してやられてしまいます。さらに、7月は雨が少なく、発生源の水場そのものが減少。
蚊の卵は水面に浮いていてある程度の乾燥には耐えますが、幼虫や蛹は干上がれば即アウトです。
成虫になれた蚊が少なかった結果、私たちにはここまで『暑いけど蚊は少ない夏』に感じられたわけです」

「現在のところ、『飛んでいる蚊の数は少なく、暑すぎて活動が鈍っている、水たまりが少なければ幼虫も少ない』状態で、私たちにとってはうれしい状態なのでしょう。
蚊がいないわけではないので、やっぱり蚊に刺された!ということはあるでしょうが」