1型糖尿病という現代の医学では治らない病気があります。1型糖尿病と向き合いながら世界大会にも出場した元アスリートの今を取材しました。

ある日突然発症する難病“1型糖尿病”

音楽に合わせ踊る「エアロビック」を子どもたちに指導する、大村詠一(おおむら えいいち)さん(37)。

大村詠一さん「エアロビックの良さ、魅力というのは音楽に合わせて自分を表現できる、自分の体だけ使ってやれるところ」

大村さんはエアロビックの世界大会で優勝したこともある日本の第一人者。トップアスリートだった大村さんが子どもの頃から向き合っている病気が1型糖尿病です。

「インスリンポンプという機械です」

1型糖尿病はある日突然「インスリン」という血糖値を下げる物質が十分に作れなくなる原因不明の難病。自分の力で血糖値を下げられないため、1日に4、5回インスリンを体内に補充する必要があります。

「(装置が)おなかにつながっていて、ここからインスリンを点滴みたいに」

発症の原因は生活習慣ではありません。大村さんは8歳の時に発症。高血糖の状態が続くと失明や腎不全につながるリスクがあります。

「自分の場合(血糖値)120を目標にしているんですけど70から180の間に入っている時間が7割くらいになれば合併症のリスクが減らせる」

どのような日常を過ごしているのか、自宅にお邪魔しました。