13日夜、熊本市の白川(しらかわ)近くで白骨化した遺体が見つかりました。死亡した人物はホームレスだった可能性があります。

13日午後8時45分ごろ熊本市中央区黒髪の龍神橋(りゅうじんばし)で点検作業をしていた男性から「人の遺体のようなものがある」と警察に通報がありました。

警察が確認したところ年齢や性別がわからない白骨化した遺体が見つかりました。

後生川凜アナウンサー「白骨化した遺体はこののり面を上った先にある、あちらの空間で見つかったということです」

遺体は高さ約1.5メートル、幅2メートルほどの橋の下のスペースに横たわっていました。

この場所には、酒や食べ物が残され、何着か服も置いてあったため、警察は遺体がホームレスだった可能性があるとみて身元の確認を進めています。

--近くでホームレスを見たことある?
「いや、見たことないです、特には」
「2日に1回くらい走っているけど、1回も見かけたことはないですね」
「この橋の下ですか?そうですか。全然そういう(ホームレスの)噂も近くにいるけど聞きませんけどね。」

警察は、少なくとも死後数か月経っているとみています。

一方、ホームレスを支援する団体を取材するとホームレスが社会から排除される傾向があることが分かりました。

NPO法人くまもと支援の会 高木聡史さん「路上にいらっしゃる方から、もの
すごく見えにくい形になっている。(社会から)ここじゃないどこかにいってほしいという繰り返しのメッセージ」

通報や苦情などからホームレスの居場所はなくなり、15年ほど前は高木さんが所属する団体もホームレスの拠点を20か所ほど把握していましたが、今はほとんど分からないといいます。

高木さん「過去に(ホームレスを)経験された方に生活しやすかった所をもう一回ピックアップして、まわっていくというのは重要な方法かと思っています」

熊本市もホームレスへの支援を行っています。

熊本市保護管理援護課 村上英昭課長「生活自立支援センターというのがございまして、そちらの方にホームレスの巡回支援員を設置しております」

市によりますと巡回支援員がほぼ毎日見回りし、ホームレスの住居や仕事の確保に繋げているということですが、その支援員は市に1人しかいないため、市民からの情報が重要だとしています。

現在、熊本市が把握しているホームレスは5人です。20年前の122人から激減しています。

市は、減少の理由としてホームレスの支援に関する法律(ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法)ができたことなどをあげています

一方、くまもと支援の会の高木さんは「隠れているだけで実際はもっといるのではないか」と指摘していました。