「私たちが知らない熊本地震」

熊本地震から間もなく7年、私たちはこの地震の記録を募集しました。

今回は避難所での様子を語ってくれた親子の記憶です。

熊本市 中畑絵美さん(41)「日常がなくなった感じはすごくありましたね」

記憶を振り返るのは熊本市の中畑(なかはた)さん親子。

前震のあと、この小学校に避難しました。

中畑さん「全部揺れている音とかも思い出しますね。ギシギシ、ガタガタっていう音も、夜中揺れるたびに(学校中に)響いていたので」

しかし、仕事があった絵美(えみ)さんは、当時小学校5年生の娘 初音(はつね)さんを祖父母に預け、1人自宅に戻ったと言います。

そして、再び襲った大きな揺れ。

当時小学5年生 初音さん(17)「一番頼れる人がいないし、初めてで怖いしで、すごく怖くて」

母親は生きているのだろうか…当時のことを思い出すと今でも不安に駆られます。

初音さん「自分も怖かったし、お母さんがどこにいるかもわかってなかったから…。めっちゃ怖かったですよ」


7年経ってもきのうのことのように思い出される地震の記憶。

初音さん「東日本大震災とか(授業で)習った時は、すごい他人事みたいな感じだったんですけど、本当に(地震が)起きるんだなって思って…」

慣れない避難所生活。そんな中でも初音さんは率先して水汲みなどのボランティア活動を行い助け合うことの大切さを学んだといいます。

初音さん「本当に怖かったし、地震は体験したくないことですけど、人の温かさとかも知って、協力するっていう大切さとかも知って、その経験を大事にして将来に繋げていけたらいいなと思います」

初音さんは今、看護師を目指し勉強に励んでいます。