あれから5年が経ちました。
「全部建て替えて地盤を強化して建て直したんです」
村本さんは、住み慣れた家を解体していました。

地盤沈下と工事の因果関係の検証、補償をめぐる熊本市との交渉、傾いた家の解体、そして新築。
その間には引っ越しも余儀なくされ、安心して暮らせるようになるまでに3年半がかかりました。
村本照代さん「子ども達が小さいころの傷やいろんな思い出がある家だったけれど、自分たちの生活環境が脅かされるなんて想像もしていなかったので」
村本周治さん「ショックは相当受けました」
村本さん夫婦と談笑しているのは、同じように被害を受けた渡邉さん・竹井さん親子です。
竹井さんの家は当時まだ築5年。幼い子どものことを考えると引っ越しには踏み切れず、地盤強化の工事に伴う振動や騒音に耐えながら暮らす道を選びました。
竹井直恵さん「精神的に不安な日が続いていたけど、どうにかこうにか本当に早い5年でした。『必要なものは必要』と落ち着いてよかったと思える。それは市が最後はしっかり対応してくれた結果だと思います」