高血圧や腎臓病でも、塩分を気にせず好きなものが食べられる未来へ。その革新的な技術に迫ります。※2025年9月26日放送
「世界中の塩分課題を解決する」
世界各国のベンチャー企業が、ビジネスアイデアを競う「スタートアップワールドカップ」。今年5月、熊本の企業『トイメディカル』が、日本での予選を制して世界大会への切符を手にしました。

トイメディカルは人工透析患者向けの医療用品メーカーとして、2013年に創業しました。転機となったのは、創業3年目の事でした。

トイメディカル 竹下英徳社長「友人が人工透析になってしまって、彼に話を聞いたときに、『人工透析の患者にとって一番の課題は食事制限』『昔みたいにまたラーメンが食べたい』と。そういう話を聞いて、何かできることはあるんじゃないかと考えた」
“友人の願い” が商品開発の出発点でした。
ただ、竹下さんが目指したのは、塩を減らす「減塩」ではありませんでした。

竹下社長「彼が食べたかったのは、減塩ラーメンじゃないんですよ。自分の大好きなソウルフードであるラーメンが食べたい。それは『減塩』では成しえない事だったんですよね。減塩してしまうと、その味ではなくなってしまう」
そこで、竹下さんがたどり着いた答えは、実現が難しいとされてきた『塩分の体外排出』でした。