熊本市の飲食店で2024年3月、店員3人を殺害しようと包丁で突き刺した罪などに問われた男に、熊本地方裁判所は検察側の求刑通り、懲役20年の判決を言い渡しました。

熊本市中央区草葉町の奈良公明被告(31)は、去年3月、店長を務めていたコンセプトカフェと呼ばれる飲食店で、当時19歳から21歳の女性店員3人を殺害しようと、顔や首などを包丁で突き刺したとして、殺人未遂の罪などに問われています。

今日の判決で、熊本地裁の中田幹人裁判長は、「わずか1分間で数十回突き刺していて、強固な殺意があった」「包丁を、事前に購入したり別の店舗から持ってきたりするなど、一定の計画性も認められる」として、検察側の求刑通り、奈良被告に懲役20年の判決を言い渡しました。

一方の弁護側は、自首の成立や過労状態だった影響を主張し、懲役8年の判決を求めていましたが、検察側の求刑通りの判決に「本人の反省や弁護側の主張が反映されなかったことは残念。控訴はこれから検討する」とコメントしています。

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