「壊れてしまったものが蘇って、いつか人の“思い出”になる」

コンサート当日。本番前のリハーサルで阿蘇神社の砂を初めて使ってみることにしました。その感触は?
Caveさん「すごい…!すごく濃い。墨汁のように黒く映って、落ちる速さや重さが違う。細く描けるし散らないので、いい砂に出会えました」

そして本番。サンドアートで表現するのは、阿蘇の大地の成り立ちと、語り継がれてきた神話です。阿蘇神社復興を記念してつくられた交響曲の調べにのせて、指先から砂へ、想いを込めます。
阿蘇の農耕祭事「御田祭」の様子などを描き出し、クライマックスに姿を現したのは、阿蘇神社復興のシンボル「楼門」でした。

鑑賞した人「涙があふれました」「ビックリしました、阿蘇の噴火とか田んぼとか」「だんだん重なって変わっていく感じが自分たちの復興の変遷と重なって。すごいパフォーマンスだなと思って感動しました」
Caveさん「壊れてしまったものが蘇って、いつか人の“思い出”になる。それがサンドアートの『消えては描かれ消えていく』姿に重なるのではないかと思います」
今回のコンサートの収益はすべて、能登半島地震の被災地へ贈られるということです。