海藻が「ちょっとしたぜいたく品」に?

カネリョウグループ 本田博紀さん「海水温の上昇など、海の環境が変わったのが大きい。極端にノリの水揚げ量自体が少なくなっている」
こう話すのは、海藻の加工・販売を手掛ける会社でノリの販売を担当している本田さんです。
本田さんや熊本県漁連によりますと、おととしや去年は秋以降に降水量が少なく海水の水温が上がったため、プランクトンが居座り続けました。そのプランクトンがノリの栄養分である栄養塩を奪ったことから、有明海を中心に全国的なノリ不足が起こっているということです。

さらに、ノリ生産者の後継者不足もジワリと影響しています。昨年度、全国のノリの生産量は約49億4000万枚。2年連続で50億枚を割りました。

本田さん「だいたい1枚のノリが相場からいくと、3年前と比べて15円近く上がっているような状態。経験したことのない値段の上がり具合」
また、価格の高騰はノリだけではなく、三陸産のワカメも3~4年前程前からすると1.5倍近く値段が上がっているといいます。

本田さんは、海藻が「ちょっとしたぜいたく品」になりつつあるとした上で、ノリを含む海藻の値上げ傾向は今後も続くと見ています。
本田さん「需要自体は増えて水揚げが落ち込んでいるので、値段はどうしても上がる傾向にある」

県漁連によりますと、全国のノリ生産者は約30年前と比べて5分の1ほどに減っているということです。日本の食卓を支えてきたノリをはじめとする、海藻の今後が問われています。









