井上ピッグファーム 井上博幸社長
「目に見えない病気なのでいつ何時飛んでくるか分からない、それが一番怖い。やれることをやるしかない」



◆「廃業する人も・・・」広がる警戒感]


飼料高騰などのあおりを受け、「耐える経営」を強いられてきたという養豚農家。手塩にかけて育てた豚を殺処分しなくてはならない農家の気持ちを慮る一方で、廃業する農家が出ないか心配しています。

井上ピッグファーム 井上博幸社長
「養豚農家に残ってほしいと思う。病気が入ってほしくない。今の段階で入ったら廃業する人が増えると思う。餌も高いし資材も高いし、耐えて耐えて生き延びているのに、この病気でしょう。多分廃業する人もいると思う」


◆人間がウイルスを運ばない対策を


全国の生産量の3割を占める九州の養豚業。早期の封じ込めについて専門家は、豚に対するワクチン接種のほか、人の活動についても注意を呼びかけるなど、早急に対策を打つ必要があると指摘します。

北海道大学 迫田義博教授
「これから秋の観光シーズンで山に入る人がいっぱいいるでしょう?本州では、山から下りてきたら消毒して下さいとか、協力を求めるポスターを作ったりしています。そこまでやらないとウイルスは人間が運んでしまいます。これ以上発生させないようにする、または九州全体に広げないようにすることが大事だと思います」

豚熱の感染がこれ以上広がれば養豚業者だけでなく市場にも影響が出かねないだけに感染拡大を食い止めなければなりません。