◆今年は感染できない!自宅待機を“逆算”

共通テストを受験する約200人が通う福岡市内の学習塾がある。新型コロナの第8波が拡大したことを受けて、生徒が教室に集まる授業の最終日を早めた。

英進館天神本館高等部・神田岳彦課長「8日が最終授業日でした。仮に濃厚接触者になり自宅待機になった場合でも金曜日で解除されて、土曜日からのテストについては問題なく受けられます。これまでの先輩たち以上のいろんなものを背負いながら取り組んできたので、自信を持って力を発揮してもらえたらと思います」
現時点で新型コロナに感染していたり、発熱やせきなどの症状がある人は本試験を受けられないが、2週間後にもう一度チャンスがある。濃厚接触者になった人は当日も症状がなければ用意された別の試験室で受験できる。とはいえ、感染したり濃厚接触になれば“番狂わせ”はさけられない。外で人と接触することによる感染を防ぐためか、取材した12日に自習室を利用していた生徒はごくわずかだった。
受験生「コロナにかかってしまうと試験を受けられなくなるのが一番きついので、体調面は今一番気をつけています」

高校や塾で過ごした3年間、リモート授業や行事の自粛など新型コロナの影響を受け続けた2023年の受験生たち。見守ってきた講師も、ひときわ強い思いでエールを送る。さらに、受験生の家族も、家庭で感染しないよう神経をとがらせている。
受験生の親「陽性者も多くなってきているので室内でも感染対策を行ったり、人混みに行かないように家族も気をつけています」
◆最後の神頼みも“代理”

命綱が減った2023年の試験。学問の神様として知られる太宰府天満宮でも、受験生の代わりに合格祈願に来た家族の姿が目立った。
東京から祈願に来た人「今月来月までピリピリしている。家庭内は緊張ですね、どう接していいか分からないけど、頑張ってもらうしかないので神頼みに来ました」

孫の合格祈願に来た人「寮が厳しくて外出禁止とか、日曜日に食事に出てはいけないとか、規制はものすごくある。一緒に食事に行こうと誘っても今は行けないと言われた」

失敗できない人生の試練に向けて緊張しながらも、周囲の人たちにも支えられ、受験生はいよいよ試験本番を迎える―。







