「配車差別は不当労働行為」裁判所が認定

提訴から3年がたった今年3月、裁判所は配車差別が不当労働行為にあたると認定。
未払い賃金のほか、不当な配車で給与が下がったことに対する損害賠償など3人に合わせて2700万円あまりを支払うよう命じました。
裁判長
「配車差別は、組合員を経済的に圧迫することで組合内部の動揺や組合員の脱退等による組合の弱体化を図るものともいえる」
会社は判決を不服として控訴

東輪ケミカルは、判決を不服として控訴しました。
見解を尋ねたところ、親会社の「日輪」が「コメントは控える」と回答しています。
松尾さんたちの弁護士は、「労働者の権利主張に対して会社が露骨な労働組合潰しをやってくるのは、氷山の一角だと思う」とコメントしています。

トラック運転手 梶原章裕さん
「会社は判決を真摯に受け止めて会社の待遇環境改善に取り組んでほしいという一心です」

トラック運転手 松尾宏忠さん
「運送会社で働く人たちが働きやすい業界になっていけばいいなと思います」

厚生労働省のまとめによると、今年3月の「自動車運転従事者」の有効求人倍率は2.66倍。
全職業平均の1.16倍を大きく上回っています。
私たちの暮らしと物流を支えるドライバー。
慢性的な人手不足を解決するためにも職場の労働環境の改善は不可欠です。

RKB毎日放送 記者 浅上旺太郎