29日は「三の酉(とり)」。
11月の「酉(とり)」の日に開催される「酉の市」は、年の瀬が迫って来たなという実感がわくお祭りです。実は、この12日ごとに回ってくる酉の日が、「11月に3回ある年は火事が多い」と昔から言われています。本当でしょうか?

「三の酉(とり)」まである年は、火事が多い?って本当?

今年のように、「三の酉(とり)」まである年は、火事が多い?って本当でしょうか?確かに、最近、急に寒くなったせいか、火事のニュースが多い気がしますが、1年を通して見ると、「三の酉(とり)」まである年に、火事が多い、という傾向はありません。

なぜ「三の酉(とり)」まである年は、火事が多い?っ言われるようになったの?

この背景には、江戸時代のおかみさんたちの「焼き餅」があるとの説があります。「酉の市」の本家は、浅草の鷲(おおとり)神社ですが、天下に知られる一大色町吉原のすぐ近くにあったため、男たちは「ちょいと、酉の市に行ってくらぁ」といって遊郭に繰り出したのだそうです。
そこで、おかみさんたちは、そんな口実を3度も使わせてなるものかと、「三の酉まである年は火事が多いから家にいてね」と。旦那に対する「火遊び禁止」から生まれた言葉なんですね。

12月以降は火事が多くなるおそれ

28日に発表された12月の予報を見ると、気温は全国的に平年並みで、特に東日本、西日本は冬らしい冬になりそうです。これまでが記録的な高温続きだっただけに、かなり厳しい寒さとなりそう。また、来年1月の気温予想も12月と同様しっかりした寒気が日本列島を覆いそうです。

気象庁で冬と定義している12月~2月の3か月予報は、かなり強い寒気の影響を受けやすい時期があるとしています。

火を使く機会も多くなるため、「三の酉」まである年は、火事が多いに当てはまってしまうかもしれません。くれぐれも、「火遊び禁止」でお願いします。

RKB 気象予報士 龍山康朗