広島市内ではバス路線の存続をかけて広島市とバス業界が新たな実証実験を始めました。「2024年問題」が迫る中、深刻な運転士不足の打開策となるのでしょうか。

記者レポート
「今、小河原方面から来た広島バスが、広電バスの車庫に乗り入れました」

広島市東区温品にある「広電バス」の車庫に到着したのは「広島バス」。市内中心部に向かう場合、これまでは直通でしたが、乗客は「広電バス」に乗り換えます。

乗り換え客
「ちょっと面倒くさいなって感じですかね」
「便利が悪い。わたしは車に乗らないから、どうしてもバスで行かないと」

広島市安佐北区の小河原から市中心部までの矢賀経由の広島バスの路線は、これまで温品から中心部までが広電バスと重複していました。

これを、12月1日から、午前9時~午後3時台までは温品車庫までとして、そこから中心部までは広電バスに託すことで、広島バスは小河原~温品間の便数を増やして、より頻繁に行き来することができます。

乗り換え客たち
Q.便数は増えますが?
「増えても1時間に1本。すごく大変」
「直通の方が便利は便利なんですけれども、ふだん買い物に行かれる方にとっては増便した方が便利にはなるかな」

広島バス 運輸部事業推進課 下田義文 課長
「このままでは路線存続も危ぶまれるような状況になってきている。今回の実証実験した結果を元に、今後重複する路線の解消に努め、効率化を図っていきたいと考えております」

広島市 バス事業再構築担当 森田環 課長
「今回のことをモデルケースとして、広島市全域でこうした連携を広げていって、今後、共同運営システムによるバス事業の再構築、これを着実に進めていきたいと考えています」

広島市のバスの実証実験は、12月28日までです。