地元の受け止めは?「島に保育園を」署名提出へ

RCC福山放送局 内田博文記者
「署名で保育園をつくりたいんだという要望を聞かれた時にどういう風に思われたんでしょうか」

鷺浦町内会長 山根宗光 さん
「やっぱり過疎化に拍車をかけてはいけないので、良い提案だと思います。若者が立ち上がってくれるというのは我々としては大変うれしいこと」

地域も滝田さんの願いにこたえ、人口およそ600人の島で、出身者を含めて543筆の署名が集まりました。

滝田千陽さん
「一緒に考えてほしい。島だからできる形、いまできることって何なんだろうと問いかけているのだと、私は思っているんです」

島には小学校があります。現在12人が在籍していますが、島外からの通学を認める特認校として、全員が島の外から通学していて、地元に児童はいません。高齢化率も70%を超えるなかで、新たな生活を築いていくには、乗り越えていかなければならない課題が多くありそうです。

27日、滝田さんたちは三原市役所を訪ねました。佐木島に保育施設の開設を求める要望書を、岡田吉弘 市長に手渡すためです。

滝田千陽さん
「島に移住してすごく島の方が温かくて、自然も豊かで、ここで私は暮らしたい、そして子育てしたいという思いがすごくありました。市長さんにも、市の方にも、私たちと一緒に考えていただきたい」

鷺浦町内会長・山根宗光さん
「今の小学校の部屋をどこか一つお借りして、資金的に大変だと思うから」

岡田吉弘 市長
「なかなか三原市も厳しい面がありまして、要望通り100%お応えすることは難しいが、どういうことができるか島民のみなさんと探っていく」

この日の議論は交わることなく、互いに理解を示す程度で終わりました。島の未来をどうつくっていくのか…。母親の思いを考えることは、地域を再生する糸口につながっているのかもしれません。