― 統一化の背景は?
「根本的には充電端子が2種類あるのは、やはりユーザーにとっては使いにくい。不便。昔はノキア・モトローラ・パナソニック・ソニー・シャープ…、全部のメーカーそれぞれ充電端子が違ったが、ようやく2つにまとまってきた。Appleか、それ以外かといった形になっている。1つに統一したいというところはEUとしてはあると思います」

― USBタイプCとライトニングの特徴は?
「USBタイプCは、ライトニングに比べて新しく、充電が早くできる。データをたくさんやりとりできる。さらにはいろんなメーカーが採用していて、汎用性が大きいのかなというふうに思います」

「一方のライトニングは、アップル社しか採用していない、アップルの技術。充電スマートフォンの充電は、かなり安全面が重要。勝手に規格外のケーブルやコンセントを使うと、スマートフォンが爆発・燃えるということもある。アップル社としてはできるだけ自分たちがつくった技術を守ってくれる会社につくらせたいと」
先月、発表されたアウンコンサルティングがまとめた世界のモバイル機種のシェアです。サムスンとiPhoneが競っている状況。

ただ、それぞれの機種に搭載されているオペレーションシステム(OS)でいうと、アンドロイドが約7割。では、なぜ、アップル社はライトニングを使い続けるのでしょうか?

スマホ・ジャーナリスト 石川温さん
「(アップル社は)ユーザーを守るため、充電器の規格を守るメーカーに作ってもらい、安心して充電してほしい。一方で、ライセンスを与えることによってライセンス収入を得る。アップル社からしっかりお墨付きをもらっているというビジネスモデルを作ることによって、アップル自身がもうかる仕組み。その両方があると思います」

「世界中にiPhoneユーザーがいて、それなりに充電器も売れたりするので、アップル社としてもその収入をなくしたくないんだろうなと思います」
