広島市の美術館で被爆者の 近藤紘子 さん(78)が19日に講演し、“戦後すぐにアメリカで広島がどのように伝えられたか” について話しました。
近藤紘子さんは、平和活動に尽力した牧師・谷本清さんの長女で、生後8か月で被爆しています。
1946年に発行されたアメリカの雑誌「ザ・ニューヨーカー」の特集記事「ヒロシマ」には、原爆投下直後の広島で過ごす父・谷本牧師と近藤さんも登場します。
終戦直後のアメリカでは、原爆による人類への影響を国民に詳しく知らせていませんでした。近藤さんは、広島市民の惨状を伝える特集記事「ヒロシマ」を発表しようと携わったアメリカ人ジャーナリストたちの奮闘を話しました。

近藤紘子 さん
「もしもアメリカの政府の誰かが『ヒロシマ』を読んだら『これは、もう出版したらいけない』ということになると予想した。この本の最初から最後までを1冊の雑誌に全部載せた。みんな一気に読める。アメリカ政府がストップをかけても、もう遅い」
近藤さんは、10歳のときに原爆投下機「エノラ・ゲイ」の副操縦士と面会しています。
近藤紘子 さん
「かみつくか、パンチするか、敵を討つ!と思っていた人が目の前にいる。もう、わたしはそのおじさんをにらみつけた。あなたたちさえ、あの爆弾を落とさなければ、多くの人たちは死ななくてすんだ」
その後、憎むべき対象が個人ではなく、戦争そのものだということに気づいたという近藤さんは、「あやまちを繰り返さない」ことの大切さを訴えました。

戦前と占領下の歴史を紹介する特別展「広島の記憶」は、広島市西区にある泉美術館で27日まで開かれています。


































