伊東平アナウンサー
17日は、床田寛樹 投手の熱投、完封勝利で阪神との3連戦を2勝1敗と勝ち越しを決めた広島東洋カープ。18日からジャイアンツとの3連戦に臨みます。天谷さん、きのうは床田の熱投がチームを救いました。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
本当にそうですね。前日・前々日に勝ちパターンのピッチャーを注ぎ込んでいた。そういった意味では長いイニングをというふうに首脳陣は考えたと思うんですけども、みごとなすばらしい完封でしたね。

伊東平アナ
チームのピッチングスタッフを救うという投球にもなりましたが、その一戦を振り返ります。

前の試合でマジックを点灯させた首位・阪神とのカード第3戦。この日の先発は、今シーズン、阪神相手に防御率1点台と相性のいい床田。自身、初の2けた勝利に向けて、その立ち上がり。1番・近本をストレートで空振り三振、絶好調の3番・森下をセンターフライに抑えて、三者凡退。天谷さん、やはり、床田らしい立ち上がりになりましたね。

天谷宗一郎 さん
本当にそうですね。落ち着いていました。

伊東平アナ
一方、打線は3回、1アウト・ランナー2塁として、打席には1か月ぶりに1番起用の 上本崇司 。低めの変化球をセンター前へ運び、タイムリーヒット。先制点も奪います。しぶといバッティングでした。

さらに続く2番・野間峻祥 が、左中間にボールを運び、1アウト・ランナー3塁・1塁として行け行けムードかと思いきや、上本が走塁時に左足を痛めて途中交代。天谷さん、チームを引っ張っていた存在だけに…

天谷宗一郎 さん
これは軽傷であることを祈るしかないですよね。

伊東平アナ
さらに前の打席で自打球がふくらはぎに当たった 小園海斗 にも代打が送られるなど、アクシデントが続きます。

しかし、小園に代わった 矢野雅哉 が、この不穏な空気を吹き飛ばします。「小園の代わりに行ったので、やるしかない」という気持ちで打席に入って、犠牲フライ。流れを譲らず、リードを広げます。大きな1点になりました。

天谷宗一郎 さん
バッティングカウントで思い切り行った中でミスショットせずに打った。すばらしかったですね。

伊東平アナ
その矢野ですが、守備でも魅せます。ランナー2塁・1塁とピンチで、5番・ノイジーの深い当たりを、矢野のこの送球。

天谷宗一郎 さん
矢野選手ならではというか、矢野選手しかできないプレーなのかなというようなプレーですよね。

伊東平アナ
まさに矢のような送球でした。自慢の強肩で床田をバックから盛り立てます。

カープは、そのウラの攻撃、1点を追加して、なおも1アウト・ランナー2塁・1塁とチャンスで、打席にはここまで無失点と好投を続けている9番の床田。その初球、ライナー性の鋭い打球はライトオーバーのタイムリーツーベース。

天谷宗一郎 さん
いや、野手、顔負けといいますか。バッティングが好きなピッチャーですけど、ナイスバッティングでした。

伊東平アナ
その後、阪神を突き放し、リードは6点に。6回まで2安打・無失点の床田は、7回に正念場を迎えます。1アウト・満塁で、打席には前日のヒーロー・代打の原口。
この当たりが二遊間を抜け…ません。守備の名手・菊池涼介 のファインプレーでツーアウト。きのうは守備が本当に助けましたね。

天谷宗一郎 さん
バックが盛り立てましたし、菊池選手ならではの嗅覚というんですかね、打球が来るところをしっかりと読み切っています。

伊東平アナ
そして、2アウト・満塁となって、代打・佐藤輝明。ここは床田のストレート、球威が勝りました。終盤のピンチを切り抜けます。