新型コロナは、全国でリバウンドの傾向が見られるようになってきました。そんな中、心の不調を訴える人が…。

広島県立総合精神保健福祉センター 佐伯真由美所長(精神科医)
「ストレスは増える。それを乗り越えるための人とのつながりは減らさなければならないというところが、より負担を大きくさせるのかなと。」

きょうのテーマは、『続くコロナ禍 忍び寄る心の不調にご注意を』。感染した記者の体験も交えてお伝えします。



広島県の「こころの悩み相談」が新型コロナ関連で電話相談に対応した数の推移です。第1波から第6波までに印をつけていますが、感染者が増えている時期に相談者の数も増えています。

まん延防止措置が解除された後、世の中の雰囲気は少し変わってきましたが、このところのリバウンドもあって、気をつかう日々は続いています。こんなに長い間、ふつうの生活ができないと、誰だって心を保つのは難しくなります。

コロナ禍での心の不調、「あれっ、おかしいな」と感じたときにどのような対応をすればよいのか、専門家に聞いてきました。

広島県立総合精神保健福祉センター 佐伯真由美所長(精神科医)
「一番多いのは、感染に関する不安ですよね。うつるんじゃないか、うつすんじゃないかと。」


広島・坂町にある県立総合精神保健福祉センターです。ここでは、コロナ関連の心の悩みについて電話相談を受けています。

不安や緊張が強い。イライラする。涙もろくなる。自分を責める。新型コロナの影響による気持ちの変化の一部です。

佐伯真由美所長
「憂うつな気分ですよね。気持ちが落ち込んでしまう。なんだか今までの自分と違うと感じたり…」


感染についての不安だけではありません。実際に感染した場合、そのプレッシャーはより強くなります。

佐伯真由美所長
「感染をしてしまったとか、接触者になってしまったとか、まわりに言いづらいことと思うんですよね。あの行動がいけなかったのかなとか、いろんなことを考えて、自分を責めてしまう。」

RCCの平尾直政記者。1月下旬に新型コロナに感染しました。