母親のお腹の中で被爆した「原爆小頭症」の被爆者たちの写真展が10月、広島市で開催されます。

母親の帰りを待つ姿や、耳かきをしてもらう日常の風景ー。

原爆小頭症は、母親の胎内で被爆し、脳や体に重い障害を負って生まれた被爆者のことです。

写真展は、本人とその家族で作る「きのこ会」が企画しました。広島市の写真家、重田雅彦さんたちが1966年から70年代初めに撮影した68点が展示されます。

長い間、原爆の放射線が原因と認められず、家族も差別や偏見に苦しんだ原爆小頭症。メディアの取材をほとんど受けてこなかったため、日常が分かる写真は、貴重ということです。

撮影した広島市の写真家 重田雅彦さん
「(当時二十歳の小頭症被爆者と)同世代。そういう我々だからこそ(家族が)撮影させて下さった」

「きのこ会」平尾直政 事務局長
「辛い状況の中で生きてきた生活の記録。原爆放射線で広島・長崎で何が起きたのか、写真を通して理解してほしい」

写真展は10月4日から旧日銀広島支店で開かれ、期間中、重田さんたちカメラマンや、小頭症被爆者や家族らのギャラリートークも行われます。