「電車の中に、うっかり忘れ物をしてしまった」そんな経験が皆さんにもあるのではないでしょうか。多くの人々が行き交う駅では毎日たくさんの「忘れ物」が届けられています。忘れ物を持ち主の元へ届けようと奮闘する人たちを取材しました。
JR西日本広島忘れ物センター 根津博美さん
「今、こちらにたくさん傘があるんですけれども、実は、これはまだまだ少ない方でして、梅雨になり、夏には日傘が忘れ物で届くので、ここが2段重ねでもパンパンになります」
広島駅のエキエ内にあるJR西日本広島忘れ物センターです。保管庫には、所狭しと様々な物が並んでいます。去年の6月は、一ヶ月でおよそ1800本もの傘がここに届けられたと言います。

JR西日本の年間の利用者はおよそ17億人。その賑わいの陰で、届けられる「忘れ物」や「落とし物」は、年間およそ120万件にものぼります。
ここでは、山陽線などの在来線、山陽新幹線の一部など、広島県を中心とした90駅分の忘れ物が集められます。忘れ物には、ひとつひとつに「遺失物切符」が付けられています。特徴や見つかった場所、日付など細かい情報がデータベースに入力され、管理されます。この道13年目の大ベテラン、根津博美さんです。

JR西日本広島忘れ物センター 根津博美さん
「お客様から問い合わせが入った時、情報が多ければ多いほど捜索しやすいので、確認しながら全て修正しています。うちだけじゃなく、他の全ての駅の方がこれを見られてるので」