山崎有貴 記者
「時間は、午後7時半です。エキニシの飲食店街、今は明かりがたくさんのお店の前に灯っています。お客さんもどこの店に入ろうかなとキョロキョロしながら歩いているような印象です」


「お客さんもこのように中に入っていて、にぎわっているんですが、1年前、この辺り一帯が炎に包まれていたんですよね」


全焼したところと同じ場所で再び店を復活させた人…、新たにこの地に入り、店を構えた人…。再び、にぎわいを取り戻しています。


エキニシでは、大きな火事が4年前にも起きています。


こちらは、広島市消防局が行った実験の映像です。


火元の木造住宅を再現した模型に火を点け、延焼経路などを調べました。


消防は、火が天井まで達したあと、隣接する建物に広がっていったとみています。


密集した木造の建物に飲食店と住宅が混在したエキニシエリアでは、火が立ち上る前の早い段階で消す「初期消火」が特に重要だとしています。


今、この街の人は、「防火」に対してどんな意識をもっているのでしょうか。地域の復興に尽くしてきた自治会長は…。


駅西商業センター自治会 佐久間敬 会長
「各棟に2本ずつあります。全部で24本くらいあるのかな。大きめのが2本です」


消火器も今では街のいたるところに設置してあります。


佐久間敬 会長
「無理して消してくれということじゃないですよ。本当に安全第一で、初期消火をできればいいということで。」

山崎有貴 記者
「火元となった住宅があった場所には、今は焼き肉店がオープンしています」


焼き肉店「にくちょ」は、先月、オープンしたばかりです。


焼肉ホルモン にくちょ 佐島健希さん
― 火事のことで不安は?
「火事のことは重々、承知していて、しっかりと対策を練って建設してもらっている」


壁やテーブルには防火の素材を使い、火に近いタイルには燃えない素材を厳選したといいます。


焼肉ホルモン にくちょ 佐島健希さん
「また燃えるということがないようにやっていこうと思っているので、その辺は不安はない」


火災の直接被害は免れたお好み焼き店でも…。


お好み焼き 鉄板焼き 三冠王 木下和典さん
「火元の確認は必ずしますし、やっぱり気を付けるようになりましたね、火につながるようなことには。火事があった後、お客さんが消火器をプレゼントしてくれたり、防火バケツをいただいたり、お客さんも気をつけてくれている」


佐久間 自治会長は、人とのつながりや火災対策など、たくさんのことが変わったと振り返ります。