
小畠牧人院長
「熱が出て、その熱の原因は知りたいと。特に今、新型コロナもはやっているし、RSウイルスや手足口病などの病気もはやっていますので、とにかく白黒はっきりさせたいという人がやっぱり多い」

小畠院長によりますと、RSウイルス感染症とは、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症で、多くは1歳までに感染し、3歳までに最低1回は感染します。発熱や鼻水などの症状が数日続き、重症化すると呼吸困難を起こすことがありますが、多くは軽症ですみ、年長児つまり5歳以上で問題になることはほぼないということです。

広島市では、先月中旬ごろから全国平均の2倍となる感染が続いています。こうした患者を含めると、こばたけ小児科医院で1日に診察する患者は今、120人から130人。

小畠院長は、さらなる医療機関のひっ迫を避けるため、診察を受ける前に診察が必要なレベルかどうか慎重に考えてほしいと訴えます。

小畠牧人院長
「基本的にRSウイルスが重症化するのは、乳児・1歳未満です、一般的には。健康保険上もRSウイルスの検査ができるのは、1歳未満ということになっています。来られても症状が軽いので検査する意味もないですし、健康保険の適用もないので検査ができないということもあるんですけども…」

小畠院長によりますと、RSウイルスに感染していたとしても安静にした状態、あるいは少し動いたぐらいで息苦しそうでなければ、それほど心配は要らず、受診する必要はないということです。
小畠牧人院長
「実際にひどい症状になっていなければ、治療方針はカゼと一緒なので、保育園や幼稚園の先生にもあんまり検査してほしいというふうには言ってほしくはないのです」
そして、新型コロナ感染が疑われる場合の対応についても…。

こばたけ小児科医院 小畠牧人院長
「今の状況だと医療現場がパンクしてしまうのが予想される。明らかに症状が軽くて、ふつうにご飯を食べる。元気である。息も苦しくないという場合には、ちょっと一晩、様子を見てもらって、お盆が明けてからかかりつけの先生のところを受診するということも1つ選択肢として考えてもらってもいいんじゃないかと思うんですね」

― これまでとは考え方を変えないといけない時期なのかも知れません。とはいえ、やはり心配だし、受診したい場合もあります。心配であれば当番医など受診してほしいし、「#8000」番で小児医療の相談窓口もありますので、有効に活用してほしいということです。

― 新型コロナの相談・受診の目安についてです。感染症学会などによりますと、▽37.5℃以上の発熱が4日以上続く、▽水分がとれない、▽呼吸が苦しい、▽ぐったりして動けない、▽乳幼児で顔色が悪い、▽ワクチン未接種、こうしたケースは迷わず受診してほしいということです。参考にしてください。