今、好調です。4年目を迎えている広島カープの 矢野雅哉 選手にスタメン定着への思いを聞きました。

広島カープ 矢野雅哉 選手
「自分がやりたいような野球ができているかなと思います。個人としては」

プロ4年目のシーズンを送っている矢野雅哉。その広い守備範囲でこれまでチームの数多くのピンチを救ってきた “守備の名手” はことし、走・攻・守、全てで存在感を放っています。

特に打撃面は、キャンプでの 新井貴浩 監督のアドバイスからヒントをつかみました。

矢野雅哉 選手
「まっすぐは今まで刺されていたんです。打(者有利)カウントでも。それを『泳げ』って言われて…。その日の1打席目は 島内(颯太郎)さんがピッチャーで、まっすぐを “泳いで” ライトフライを打ったんですよ。その感覚がなんか忘れずにずっとあって、追い込まれたら、その感覚で詰まればいいわっていう…」

「泳ぐんじゃなくて、その感覚で詰まればいいわって、まっすぐを。それを思いだしてからは、まっすぐは全部当たるようになって、みたいな…。追い込まれてから、なんか嫌じゃなくなったというか」

矢野は昨シーズン、キャリアハイとなる93試合に出場し、その守備力でチームの危機を何度も救った一方、打率は1割台と課題も残りました。

(昨シーズン)
93試合 打率.185 打点3 出塁率.269

(今シーズン)4月21日時点
15試合 打率.233 四球4 盗塁1 出塁率.343

しかし、今シーズンは簡単にはアウトにならない粘り強いバッティングでチームでも上位の出塁率をたたき出すと、積極的な走塁でチームに貢献しています。

特に4月14日の巨人戦の第1打席―。2ストライクと追い込まれながらも内野安打で出塁し、送りバントで2塁まで進むと、キャッチャーが投げることをあきらめるほどの完璧なタイミングで3塁へ。その後、内野ゴロの間にホームに生還し、貴重な先制点をもたらしました。

矢野雅哉 選手
「試合前からこのピッチャーは狙えるっていう話もしていたので、1塁・2塁関係なく両方、すきがあったら狙おうって決めていました。今はもうずっと8番を打たせていただいて、ぼくが塁に出れば、ピッチャーで終わっても次、1番からと考えたり、1アウトでもし出たらピッチャーがバントすればというような…、ノーアウトで出ていたらバントとか盗塁とか、いろいろと三盗もあるので、いろんなことを考えながらやっています」